戻る 第36回臨床整形外科学会

交通事故で受傷した患者は我々整形外科を受診することが多い一方、接骨院にかかる患者も少なくない。接骨院では慢性疾患を外傷として施術し保険請求、部位の水増し、施術日数の水増しなどの不正行為が横行している。そのような不正行為を繰り返すことにより倫理感が無くなっていってしまい、自賠責保険を使った施術でも不正行為を行うことに対して罪の意識は少なくなってしまうのではないだろうか。残念ながら療養費の不正請求の大半が審査を通ってしまっているのが現状だが、自賠責保険においてはどうだろうか？療養費の不正請求をして逮捕されたという報道はあまり聞かないが、交通事故で不正請求をした柔道整復師が逮捕されたという報道はよく目にする。その違いは何であろうか？交通事故に関する統計データや日本損害保険協会の取り組みなどをみながら考察する。