戻る 第36回臨床整形外科学会

抄録

Session

主題13    
乳児股関節脱臼(DDH)を見逃さないために
July 17 th 13:10 - 13:50

Chair

Chair) 真琴 亀ヶ谷
(千葉こどもとおとなの整形外科)
Chair) 西須 孝
(千葉こどもとおとなの整形外科)

Title

Author

都丸 洋平 (千葉こどもとおとなの整形外科)
亀ヶ谷 真琴 (千葉こどもとおとなの整形外科)
西須 孝 (千葉こどもとおとなの整形外科)

Abstract

【目的】乳児股関節検診において超音波検査で脱臼の見逃しがあったか調査すること。【対象と方法】2019年から2022年に乳児股関節検診で当院を受診し、超音波検査を行った症例を対象とした。超音波検査の分類はGraf法及び前方法を用い、Graf 分類 type 3以上、前方法で骨頭が描出されない症例を脱臼ありと定義した。同時に単純X線画像検査を行った症例に関しては、International hip dysplasia institute(IHDI)分類 grade 3以上を脱臼ありと定義した。これらの症例において、超音波検査では脱臼なしと診断されたが、単純X線画像検査では脱臼ありとされた症例があったかを調査した。また、全症例においてその後に脱臼が新たに判明した例がなかったかを診療録にて調査した。【結果】441例が乳児股関節検診で当院を受診し、そのうち153例 (女児106例、男児47例)に対して超音波検査が行われていた。超音波検査を実施した症例のうち88例は、松戸方式により同時に単純X線画像検査も行われていた。1例で超音波検査と単純X線画像検査の両検査で脱臼を認めた。超音波検査で脱臼なしと診断された症例で、単純X線画像検査で脱臼が判明した症例やその後脱臼が新たに判明した、いわゆる放置例はいなかった。【結論】乳児股関節検診での超音波検査で股関節脱臼の見逃しはなく、脱臼のスクリーニングとして安全かつ有用な検査法と考える。
I don't have COI relationships whitch should be disclosed.